| ナレータ | つぎの朝、布袋丸がおきると、おかあさんのすがたが、どこにもみあたりません。 |
| 布袋丸 | 「おかあさん、おかあさーん」 |
| ナレータ | いくらよんでも、どこをさがしても、おかあさんの姿はありません。 |
| 布袋丸 | 「おかあーさん!どこいったの」 |
| ナレータ | 布袋丸がないていると、とつぜん |
| 如乗 | 「おまえのかあさんは、おまえをおいてでていったんだ!」 |
| ナレータ | 布袋丸が、びっくりしてかおをあげると、 そこに布袋丸のお父さんの弟にあたる如乗(にょじょう)がたっていました。 お父さんの弟といっても、布袋丸と三つしかちがわないまだ子どもです。 |
| 如乗 | 「おまえは、きょうからひとりぼっちなんだ。 この寺においてもらいたければ、おれたちのいうことをちゃんときくんだな。」 |
| 布袋丸 | 「うそだー」 (やや、間をおいて、ぬく ) |